末っ子の中で、一番目に兄は、
いつも自由なのが浮かんでくる。
いつ見ても、自由。
特にうらやましいとか、末っ子は、
思っていないみたいだけれどね。
なんというか、かるい?
うーん。
もっと言うならば、チャラそう。
やっているのを見てみると、
まぁ、そうようねぇ、ってなる。
どんなことでも、すぐできてしまうところが、
そう感じさせているかもね。
だから、誤解されやすい。
あぁ見えて、一番目の兄は、まじめ。
あぁ見えて、一番目の兄は、愛が深い。
意外と思われるところでもあるけれど、
末っ子は、知っている。
一番目の兄は、とっても優しい。
二番目の兄とまた違う、優しい。
末っ子が生まれる時に、
とっても大切な仕事にかかっていたけれど。
それでも、
末っ子に会いに行くことを選んでいたそう。
いのちが生まれるのは、
そこに愛があるからなのだとね。
どんなに愛があっても、
いのちになれるとは限らないからとね。
だから、父が長い間に
家を留守にしている時でも、
忙しい仕事の間に、
末っ子に会いにきてくれていたそうで。
末っ子がかわいいと思うあまりに、
仕事場に連れていこうとするのを、
二番目の兄になんども
止められていたこともあったけれど。
一番目の兄は、一番目の兄の末っ子に、
いのちとして生まれてきてくれていることに、
とっても感謝の気持ちに
なれるとも言っていたそうで。
たとえ、どんなにみにくいと
思われてしまうような愛であっても、
いのちになれるのは、それほどに
世界を動かしている力があるんだなぁーとね。
一番目の兄と末っ子は、
かなり年が離れている。
末っ子が赤子の頃は、一番目の兄は
もう大人で、父と同じ仕事をしていて。
いつでも自由そうな一番目の兄は、
いつでも自由そうな一番目の兄でありながらも、
いつでも自由そうだけれど、
そこには色褪せない
一番目の兄の深い愛があることを、
末っ子は、感じている。
ちょっぴり真面目な
末っ子からすると
時々、一番目の兄をいじめたいと
なってしまうみたいだけれど。
でも、一番目の兄は、見落としてしまいがちな
とっても大切なところを、よく見ている。
と、末っ子は、思っている。
まぁ、一番目の兄が、チャラそうなのは、
生まれつきみたいなものだからねぇ。
末っ子は、小さいため息をつきながら、
そこは、個性として認めるしかないと、
思うことにするのでした。
