まわりの整理のことで

末っ子は、しばらくの間に、
まわりの整理にかかっていたそう。


何かをはじめたいのに、
何かにひっかかって、できない。


けれど、ある日をきっかけに、
思い切って整理したそう。


まわりを整理したとはいえ、
心の整理までは、いかなかったようで。


まわりに何かの理由があるよりも、
きっと、末っ子の心の話だったんだろうね。


末っ子も、たぶん、知っている。


それに、まわりを整理してから、
シンプルな答えがあることに、
末っ子は、気づいてしまう。


でも、もう整理は終わっているし、
もう、もとに戻すことはできない。


それは、末っ子が、一番に知っていること。


後悔はしていないだろうけれど、
たぶん、色々と思うことがあるみたいで。


末っ子は、末っ子の心の弱いところに、
ひどく落ち込む。


父に話せば、ふたりの兄に話せば、
きっと、あたたかい言葉をくれる。


けれど、末っ子は、話せない。


父とふたりの兄には、
見せたくない心かもしれない。


ただあることができない、と
ふと、末っ子の心によぎる。


時にくる心の弱いところは、
末っ子を悩ませる。


色んなことを考えてしまっている
末っ子は、末っ子の心をいじめるけれど、


こんなことをしても、意味はないのも、
末っ子は、知っているのだった。


心が底を見ようとする頃に、
末っ子の心に、ある言葉が浮かんでくる。


ただあることができる、
場所を選ぶことも、時には必要とね。


末っ子の心の弱いところを
かばってくれるためのものかもしれない。


けれど、少しだけ、この言葉に、
すがりたいとなってしまっている。


こんなにも、心に雨が降る日でも、
いつかは、晴れてくれる。


末っ子は、そう思うようにして、
心の整理をしているのでした。

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